幹線引き込み工事とは、電気容量を増やすために、太い幹線に変え使用可能な電力を増やす工事です。
カフェやバーなどは少ない電気容量で済みますが、居酒屋や焼肉店などで使用する大型冷蔵庫は大量の電力が必要のため、電力会社と話し合いの上で、幹線引きこみ工事が必要になる場合があります。
水道工事費用は、スケルトン物件の場合60~120万円程度が目安です。これは水道管や排水設備を厨房に引き入れる際に必要な費用です。
水道工事で注意する点は2つ。グリストラップの設置と厨房の床の種類です。
以下で詳しく解説します。
♦グリストラップとは♦
業務用の厨房には、油脂や生ごみを直接下水に流さないように、グリストラップの設置が義務づけられているため、その費用が必要になります。 飲食店の厨房には「グリストラップ」の設置が基本的には必要になります。
◎ガス工事◎
物件選びの際は、なるべく飲食店用にガスが引かれている店舗を選びましょう。
その場合、ガス工事は配管工事費用として30~40万円程度 が目安になります。
一方で、テナントビルの場合、通常は一本の供給管から各テナントにガスが割り当てられています。
もし割り当て容量で足りないと、本管からの引き込み管を交換する工事が必要になり、工事費用が高額になる可能性があります。
◎空気工事◎
業務用エアコンは室外機の設置場所によって工事費用は異なりますが、15~20坪程度の飲食店で、80~120万円程度です。
ただし、店舗そのものが広くエアコンと室外機が離れている場合や、特殊な空調設備が必要な焼肉店や鉄板焼き店などは空調設備が高額になる可能性が高いです。
◎飲食店の主な厨房設備の相場とは◎
飲食店で最もお金がかかるのは、厨房設備費用です。
内装工事の約40%は厨房設備が占めると言われています。
どの飲食店にも共通して必要な設備は、大型冷蔵庫、シンク、作業台、コンロなどが考えられます。
中古の厨房設備は、新規で厨房設備を導入することに比べて購入費用を抑えることができます。ただし、安い中古品であっても購入後すぐに故障してしまうかもしれませんので、購入前に必ず保証期間を確認しましょう。
中古品から選ぶのも1つのアイデアではあるのですが、冷蔵庫や冷凍庫は新品がセールで安く売られていたり、型落ちしたタイプであれば中古品よりもお手頃な値段で手に入る可能性もあります。
2.リースで厨房設備を揃える
リースの場合、一般的に費用は月々の支払いになるので厨房設備を導入するコストを大きく減らすことが期待できます。また機器が不要になった場合には、リース会社に返却するだけで機器の処分費用などはかからないこともメリットの1つになります。
リースを使う場合のデメリットは毎月利用料金を支払いますので、最終的には機器の一括購入金額よりも高額になります。ただし、飲食店の経営を継続的に続けることができるようにお店の営業を行っていれば、デメリットを考慮したとしても、リースを使うことは十分有益なアイデアと言えます。
◎内装工事の費用を抑えるポイント◎
使える居抜き物件を見つける!!!!
内装工事の費用を大きくおさえるには、内装・設備が整っている居抜き物件を探します。居抜き物件を探す際は、前のテナントが同じ飲食店であることが理想です。
ただし、同じ飲食店だからといって、全く異なるレイアウトの居抜き物件を借りてしまうと、大幅な内装工事を行うことになり費用が高くついてしまう可能性があるので注意しましょう。 さらに、設備には耐用年数にも注意が必要です。譲り受ける前にきちんと動作確認しましょう。
居抜き物件であれば、厨房設備に加え、客席のテーブルや椅子、照明器具などもそのまま使用できますが、物件を見学するときに、天井・壁・床の内装部分の劣化具合も見る必要があります。内装デザインに問題がなくても、内装の自体に劣化があれば工事をすることになります。結果的に撤去・解体を行うことになると、費用をおさえるために居抜き物件を選んだ意味がありませんよね。
契約前に内装工事をどの程度しなければいけない物件なのか、しっかり見極めを行うことが費用をおさえる一番のポイントといえます。